イソトロインの治療

イソトロインの治療

治療開始後1ヶ月間は、約30%の患者に一過性のニキビの増悪(好転反応)がみられますが、平均して2ヶ月間~3ヶ月間でニキビが改善していきます。ニキビが改善してからも、再発を防ぐために治療を継続する必要があります。

1クールの治療期間は約24~26週間(6ヶ月間)です。
状態にあわせて適宜増減を行いますので、定期的な医師の診察が必要になります。
ニキビが落ち着いたからと急に内服をやめてしまうと悪化する可能性が高いですので指示に従ってください。

皮膚の状態や副作用の有無を診察して、ニキビの改善が乏しい場合には増量していきます。推奨用量は0.5mg~1.0mg/kg/日で、極量は2mg/kg/日です。 目安としては中程度のニキビの方で1日20mgからスタート、重度の方であれば30~40mg程を処方する場合もあります。

経験の乏しい美容クリニックの処方では、適切な用量と用法が守られておらず、副作用も適切に管理されていない問題があり、イソトレチノインを使用しても改善率が高くないケースが多々あります。

当院では治療方法の工夫によって、再発率を最小限に抑えるように努力していますが、約30%の患者さんに再発を認めます。また、残念なことに1~2%の患者さんには、用量を増やしていっても全く効果が認められないことがあります。

【治療期間】

治療期間は、1クール=24~26週間、約6ヶ月間行いますが、個々のニキビの状態で変動します。ニキビの治りが悪い場合、8ヶ月間に延長することもあります。

1クールの治療終了後、最低でも2ヶ月間(できれば4ヶ月間)の休薬期間を取ります。ニキビの再発が軽度であれば、治療は終了です。

気になるほどの再発がある場合は、2ヶ月以上の休薬を取った後、再度受診していただき、2クール目の治療を行うかどうかを検討します。

ニキビが再発したとしても、以前よりもできにくい状態になることがほとんどですので、2クール、3クールと治療を重ねることで、ほとんどのケースでニキビが気にならない状態までもっていくことが可能です。

【副作用】

イソトレチノインの副作用は多岐に渡りますが、代表的なものは皮膚、口、鼻、眼の粘膜の乾燥です。程度はひどいものではありませんが、少しの乾燥感など含めれば、この副作用はほぼ100%の患者さんに起こります。
乾燥によって皮膚炎、口角炎、口唇炎、鼻出血、ドライアイなどが起こる可能性があります。

非常に稀ですが、重篤な副作用として視力低下、視野障害などの目の異常、急性膵炎、急性肝炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、アナフィラキシーショック、スティーブンス・ジョンソン症候群、自殺衝動などが報告されています。

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