医療法人社団 創輝会
ボツリヌストキシン製剤注射(以下、「ボトックス注射」)は、表情ジワの治療に最適な治療ですが、注入部位・深さ・量が不適切だと、表情筋の動きが悪くなり「額やまぶたが重く、目が開けづらい」「眉が吊り上がっている」「口が開けにくく、上手く食べ物が噛めない」などの違和感が出て生活に支障をきたしたり、不自然なほど表情が固まってしまったりすることがあります。
特に注意が必要なのが額のBTXです。
もともと眼瞼下垂(目を開く能力が弱い方)の素地をお持ちの方は前頭筋というおでこの筋肉を使いながら目を開けている場合があります。
そしてその方が前頭筋をBTXで筋肉の動きをしっかりと抑えてしまうと、目が開けにくい、しんどいと行った症状が出てしまいます。
3~4ヶ月程度で効果がきれて元の状態に戻るのが、ボトックス注射の特徴ですが、その間の心労は計り知れません。
BTX自体は必ず切れるお薬ですし、待っていただくという提案をされる場合が殆どかと思います。
しかしボトックス注射後のトラブルを少しでも早く回復させるため、効きすぎたボトックスの効果を弱める注射(アセチルコリン塩化物)をご用意もしています。
他院で受けた治療の経過・効果・仕上がり等のご不満に対して、修正治療のご相談も承ります。
ボトックス注射は、ダウンタイムもなく比較的手軽に受けることができる治療ですが、ドクターの技量によって結果が大きく左右される治療です。
ヒアルロン酸注入同様、医師の技量によっては副反応が問題になることもあるので信頼できる医師にご相談ください。
まずはボトックスの原理から説明します。 ボトックス注射は、筋肉を動かす指令を脳から筋肉へ伝達する神経伝達物質『アセチルコリン』が分泌されるのを抑え、筋肉の過剰な動きをやわらげることにより、シワを軽減する治療です。
その効果は絶大ですが、ボトックス注射適応の有無を見極める医師の診断力とターゲットとする筋肉に正確に注射する技術力が問われます。 その患者さんに その筋肉に本当に効かせていいのか、どの程度利かせるのか、効かせた結果満足いただけるのか 注射をする前に見極める能力と、その診断を元に正確に再現させる能力が必要になります。
不適切な注射によりボトックスの効果が過剰に現れてしまった場合には、表情筋の動きを回復させるアセチルコリン塩化物を患部に直接注射してアセチルコリンを補うことで、ボトックスの作用を弱め、回復を早めることができます。
ボトックス修正注射の効果は、数時間~1日かけて徐々に出現し、動かなかった筋肉が少しずつ動くようになり、可動域が広がります。しかしこの効果は3日間程度経過すると薄れてきますので、経過を見ながら、1~2週間程度の間隔で2~3回繰り返し治療が必要な場合もあります。そしてご自身でも筋肉を意識して動かし続けることで動きがよりスムーズになります。当院では、国内で承認されている薬剤を使用していますのでご安心ください。
アセチルコリン塩化物の注意点としては、BTXのように劇的な変化が1度の治療で得られるわけではないこと、注入時の痛み、稀ではありますがアレルギー反応があることがあります。 ボトックス修正治療は上記のように複数回行っていただく必要があり、1度ですぐ修正完了というわけにはいきません。 しかし、ただBTXが切れるのを待つだけで不便な生活を強いられる時間を少しでも短くしていくという意味では非常に有用でもあります。
注射部位に一時的にピリピリ感・赤み・蕁麻疹反応が出現することがありますが、数分~数時間程度で消褪します。注射・注入治療で最も高い頻度で生じるリスクは、注射後の内出血です。極細の針を用いて、さらに血管の走行を確認して出来るだけ血管を避けて注射し、内出血のリスクを最小限にしていますが、避けられない場合もあります。内出血が出た場合でも、比較的程度が軽くお化粧で隠せる程度のものです。10日~2週間かけて消褪します。
十分に冷却した上で、34Gナノニードルという極細針を使用し注射しますので、痛みはもちろん、施術後の内出血などのダウンタイムもかなり軽減されています。もちろん個人差はございますが、ほとんど全ての方がご辛抱頂ける程度です。
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