現在新型コロナウイルスが世界中で猛威を奮っており、連日で過去最大の感染者数を記録し、日本でも多くの感染者が出ています。第3波が襲来したと言ってもいい状態であり、政府のGO TOキャンペーンも一時停止になるなど、予断を許さない状況です。
12/9現在、シンガポールの感染者数は1日で平均12人程度と報告されています。シンガポールでの感染者数の1日平均人数は今年4月がピークで、その頃の感染者数と比較すると1%程度に抑えられている状況です。しかしながら、日本と同様に第2波や第3波が襲来する可能性はありますので、まだまだ注意が必要であると言えるでしょう。
渡航を考えている場合には外務省海外安全ホームページで「感染症危険情報」を確認することができます。これは各国の感染症の危険度を表したもので、
レベル1:十分注意してください
レベル2:不要不急の渡航はやめてください
レベル3:渡航はやめてください
レベル4:退避してください渡航はやめてください
の4段階で表されています。現在新型コロナウイルスの流行により、すべての国はレベル2以上に引き上げられています。同様にシンガポールの「感染症危険情報」もレベル2となっています。今後の感染の状況の変化によってはレベルが更に引き上げられる可能性も十分にあります。シンガポールへの渡航を考えている方は、常に最新の情報を確認し適切な対応を取る必要があります。
また、「感染症危険情報」自体は国民の渡航や滞在を制限するような強制力はありません。あくまで目安となる状態ですので、最終的に渡航するかどうかの判断は個人に委ねられています。
国内の様子に目を向けてみると、非常に厳重な感染症対策が取られています。今年4月からは感染経路切断目的にサーキット・ブレーカーという措置が取られていて、日常生活で必要ではない以外お店の営業が停止されました。仕事や学校での活動なども在宅にシフトする政策が取られており、日本と比較してかなり強い対策が取られています。制限されている活動を見てみると、宗教の礼拝での集まり・図書館や美術館などの大規模な文化施設・会議、展示会、コンサート、見本市などの大規模なイベントや会場・バー、ナイトクラブ、カラオケなどの屋内のアトラクションといったものが対象です。3段階に分けて経済活動の再開をおこなっていますが、国民の生活も大きく様変わりしていると言っていいでしょう。
また滞在者には、「Trace Together」アプリのインストールを求められており、過去21日間分のアプリ利用者との接触情報がアプリ上に記録されます。新規感染者が出た際に、記録されたデータを使い濃厚接触者を割り出すことができるシステムです。
現在シンガポールの長期滞在パスを持っている人以外は、日本からシンガポールへの入国はできない状況です。承認を得ないでシンガポールに到着した場合には滞在パスの永久剥奪等の処分の対象となるなど、渡航は厳しく制限されている状態です。また、現在日本での感染者数の増加を受けて、2020年11月22日23:59以降にシンガポールに入国する人のうち過去14日間に日本での滞在歴がある人は、専用の施設で14日間の隔離を受ける必要があります。現在短期滞在や観光目的での渡航は制限されていて、渡航は厳しい状況にあると言えるでしょう。ビジネスでの短期出張目的では、ビジネストラックという制度を用いて渡航をすることも可能です。その場合でも30日以内にシンガポールを出国する必要があります。
ビジネストラックの手続について見ていきましょう。日本を出発する前にSafe Travel Passを取得する必要があります。シンガポール政府が発行する「Approval letter」(和訳すると承認証)を事前に受け取ってください。シンガポールの受け入れ企業、もしくは政府の機関からSave Travelポータルサイトに渡航後14日間の行動について登録も必要なのでこちらも事前に済ませておきましょう。
シンガポールに入国するためには、PCR検査などの新型コロナウイルスの検査が必要です。まず、新型コロナウイルス感染症に関して、渡航前14日間は日本に滞在している必要があります。シンガポール到着前3日間のうちに、SG Arrival Cardのウェブサイトを通じて渡航前の健康状態や渡航歴の申告の提出が必要です。また、日本出国前72時間以内にPCR検査を受け、陰性であることを記載した検査証明を取得する必要があります。
シンガポール入国時には、入国審査時に事前に受け取った「Approval Letter」の提示が必要となります。また、入国時の空港にてPCR検査を受ける必要があります。この検査は自己負担となっています。検査結果が陰性であると確認されるまで、おおよそ1−2日シンガポール政府に申告した宿泊施設で隔離命令に従う必要があります。
シンガポールの新型コロナウイルスについての状況をまとめました。
新型コロナウイルスの流行で各国への渡航は厳しく制限されている状況です。渡航にあたっては最新の情報を入手して、早めに手続を行う必要があります。各国の状況の最新の情報をチェックして計画を立てる必要があります。