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新型コロナウイルス ハワイの状況は?渡航にPCR検査は必要?

新型コロナウイルスが猛威をふるい続けています。日本では第3波が襲来しようかという状況ですが、海外の状況はどの様になっているのでしょうか。今回は人気の観光地であるハワイの現状について確認し、渡航にはどのような条件が有るのかについて確認していきたいと思います。

ハワイの新型コロナウイルスの状況は?

まずは、ハワイの現状について確認していきたいと思います。2020年11月20日(ハワイ時間)での情報では、新規感染者94人、累計感染者数は12083人、累計死亡者数は224人となっています。病院の状況を見てみるとICU稼働率は83%と高くなっています。新型コロナウイルスでのICU使用は244床のうちの23症です。人工呼吸器の装着率は16%と余裕があります。10万人あたりの感染者を見てみると、10月は1056人となっており、徐々に増加しています。(アメリカ本土の10万人あたりの感染者数は2706人東京では224人)日本よりはかなり多いと言えますが、アメリカ本土よりは少ない状況です。これらの数字を見ていると、医療崩壊が起こっている状況ではないが、感染者数の増加は認められ、気を緩めてはいけない状況であると言えます。

ハワイに行くために必要な手続きや書類は?

現在ハワイは日本から訪れる観光客などについて、指定した医療機関を受診して新型コロナウイルスの陰性を確認すれば到着後の自己隔離を免除する方針をとっています。そのため、日本からハワイに行くためには、まずPCR検査を受ける必要があります。PCR検査は、日本を出発する72時間以内に行いましょう。
受診する医療機関は、ハワイ州保健局が指定した日本国内の医療機関である必要があります。
そこで厚生労働省が承認しているPCR検査を含む核酸増幅検査を行い、陰性を確認し、ハワイ州保健局が指定する陰性証明書(英文)を発行してもらいましょう。陰性証明書を提示すれば、ハワイでの14日間の自己免除は免除されます。検査は5歳以上の子供から対象です。

ハワイに到着したら空港で検温を受けて、健康状態について事前に記入したハワイ州トラベル&ヘルスフォームのQRコードを提出する必要があります。
この検温のときに体温が38℃以上であった場合や、新型コロナウイルスを否定できないような症状があると判断された場合には新型コロナウイルスについての検査を行う必要があります。この検査の結果によっては、免除されるはずの14日間の自己隔離を行うように指示されることもあります。

ハワイに行く場合には、海外旅行保険の加入も検討したほうが良いでしょう。
新型コロナウイルスによる疾患を含む海外旅行中の医療費をカバーする保険に加入しましょう。日本と比較して米国の医療費は非常に高額です。
10万ドル相当の保険をおすすめします。保険加入や保険を使用する際には補償範囲や補償額をよく確認して、もしものときに十分な補償を得られるように備えましょう。

ハワイ旅行中に注意すべきこと

日本と同じくハワイでも新型コロナウルスは猛威を奮っており、感染しないように十分に予防対策をしていく必要があります。ここではハワイ旅行の際に気をつけるべき予防対策について確認していきます。

まずは、こまめな手洗いやうがいです。こまめに石鹸で手をあらい、そのときにうがいも行うようにしましょう。また、アルコールでの消毒も有効ですので、持ち歩くことのできる小さな容器に70%程度の濃度のエタノールをいれて持ち歩くと良いでしょう。

マスクの着用も重要です、ホテルからの外出時には必ずマスクを着用するようにしましょう。
マスクを着用しているときにやってしまいがちですが、なるべく手で顔に触らないようにしましょう。新型コロナウイルスは口や鼻、目から侵入して感染しますので、消毒していない手で触ると感染の可能性があります。マスクなどを治す際にはなるべく顔に触れないようにする必要があります。もしどうしても触らないといけないような場合にはエタノールなどで消毒した後に行いましょう。

もしものときの備えも重要です。もし感染してしまったときは、なるべく早く医療機関に連絡する必要があります。医療機関の連絡先を調べておいて、万が一のときにスムーズに連絡できるようにしておくと安心です。また、在ホノルル日本総領事館に相談することもできますので出発前に連絡先を確認しておきましょう。また全項でも触れましたが、保険の加入や保証条件の確認をしておけばより安心できます。万全の対策を取り安全にハワイ旅行を楽しみましょう。

まとめ

今回はハワイへの渡航についてまとめました。
日本でもハワイでも新型コロナウイルスが猛威を奮っており、海外旅行には万全の対策が必要な状況になっています。常に最新の情報を確認して、適切な対策を行い、危険のないように旅行を楽しみましょう。

呼吸器内科医 扇谷知宏

呼吸器内科医呼吸器内科医

監修/扇谷知宏

所属/日本内科学会 日本呼吸器学会