新型コロナウイルスの流行から時間がたち、すっかり耳馴染みとなったPCR検査。
このPCR検査はどのような時に受けることになるのか、また費用はどのようなときに負担しなければならず、保険や公費が使えるのかどうかが気になる人も多いかと思います。
今回はPCR検査の費用について見ていきます。
新型コロナウイルスに感染しているかもしれない状況(発熱、咳、息苦しさなどの症状がでていて新型コロナウイルスの感染が否定できない時や、身近に感染者がでて濃厚接触者であると判断された時)で、医師がPCR検査を要すると判断したときにPCR検査を費用負担無しで受けられる可能性があります。
検査を受けるまでの流れとしては、上記のような感染を疑う・否定できない状況であるときに「帰国者・接触者センター」に連絡します。
そこで診察が必要と判断された場合には、対応が可能な医療機関を紹介されます。そちらで診療を受けて新型コロナウイルスの可能性が高いと判断された場合には、PCR検査を行うことになります。
この場合PCR検査の費用については負担する必要はありません。
ただし、PCR検査以外の検査や初診料については負担が必要となります。
たとえばPCR検査以外に血液検査やレントゲンをしたときには、その検査費用の負担は必要です。
前項では費用の負担が発生しない場合のことについて確認しましたが、そのような状態に該当しない場合にも検査を希望される方はいらっしゃるでしょう。
職場からPCR陰性ことを証明することを求められたり、海外に行く際に新型コロナウイルスの陰性の証明が必要である場合などがあると思います。このような場合は、PCR自費検査を行っている医療機関に連絡をして検査を受けることになります。
費用についてですが、厚生労働省の定める保険での点数は1350点(13500円)〜1800点(18000円)となっています。
これに加えて検体の取扱いに掛かる費用や、陰性もしくは陽性を証明するための書類の発行に掛かる費用などが追加されて値段が確定します。
自費でのPCR検査は自由診療なので、医療機関側で負担する費用を定めています。
検体については、咽頭ぬぐい液を病院で採取して取る場合もあれば、唾液を自分で採取して検査する場合もあります。
郵送用のキットが送られてきてそのキットに唾液を入れて郵送する方式、つまり来院なしで検査もあります。
検査を受ける人は自分のニーズに合った検査を提供してくれる医療機関をしっかり見極めて検査について相談しましょう。
自費で新型コロナウイルスの検査を受けたいという人の中には、過去に発熱や咳などの新型コロナウイルスに合致する症状があり、現在は症状が消失しているが実は新型コロナウイルスだったのではないか、と心配で検査を受けたいという方もいらっしゃいます。
その場合はPCR検査よりも、抗体検査が有用です。
PCR検査は現在体内に新型コロナウイルスが存在するかの検査ですが、治癒してしまうとウイルスが体の中にいなくなってしまうため検出することができなくなってしまいます。
その一方で抗体検査は、体が病原体の侵入に反応して、その病原体を無効にするために作る抗体を調べる検査です。
抗体は病原体がいなくなっても長期間血液の中に存在し続けるため、過去の感染について調べたい場合はこの抗体を調べるのが有効なのです。
抗体検査を受けたい場合もPCR検査と同様に新型コロナウイルスの検査を行っている医療機関に問い合わせを行い、必要な検査について相談するとよいでしょう。
また結果の解釈については医師の判断が必要になる場合もあります。
検査結果について不明な点などがあれば医師に相談の上、その指示に従って行動しましょう。
現状PCR検査数は必要十分ではありませんが、自由診療で検査できる医療機関が広がっており、以前より受けやすくなった印象があります。
前項でも言及しましたが、病院に行かなくても唾液を郵送で検査してもらうことで病院に行かなくても検査を受けることのできる医療機関も出てきています。
安いとは言えない新型コロナウイルスのPCR検査費用ですが、厚生労働省から発表されているPCR費用の減額を検討などの影響で、PCR検査数は拡大していくと思われます。
また、海外への人の流れも徐々に増えていくことが予想されるため、益々PCR検査の数は世界的に増えていくと思われます。
検査が必要かもしれないと思われた方は、まずは新型コロナウイルスのPCR検査を行っている病院や医療機関に相談し、適切な検査を受けられるように相談すると良いでしょう。
PCR検査を自費で受ける場合について解説をしました。
今後海外に行きたいときや社会で働いていく中で、PCR検査を求められることも出てくるかもしれません。
自費診療でのPCR検査の流れを理解して適切な医療機関に相談しましょう。